ファッション(ドレス)と流行4

・1900年代ごろ
ヴィクトリア朝が終わり、エドワード朝(エドワーディアン)に。小説「赤毛のアン」とベル・エポックの時代です。
90年代同様、スカートをシンプルにして、上部へボリュームを出しています。服装より帽子へ重点が置かれ、造花は羽根、つばもかなり広くなりました。女性の髪型もボリュームがあり、玉ねぎの形のように膨らみます。ポンパドゥール夫人(ルイ15世の愛人)をモデルにしたため、ポンパドールヘアと呼ばれます。
4832-4b 1902septhats1
cover 1908october
↓1900年~1909年の衣装を紹介。
Ellen Burg Edeson1900 1900-2
Magnificent Millinery1901 October 16, 1901
Woman with fancy dress,1902 January 28, 1902
August 4, 1902
5932128951_ab4bafe6b0_b
May 2, 1904 November 28, 1904
Atlantic City Beach1905
April 4, 1906
November 6, 1907 Miss Anderson1907
January 13, 1908 Women in bathing suits on Collaroy Beach, 1908
May 23, 1909 c.1909 from Gullick family

・1910年代ごろ
第一次世界大戦(1914-18)があった時代。戦場へ行った男性たちの代わりに女性たちが働き、一気に社会進出しました。戦争末期と終戦直後はファッションらしい服装のイラストや写真がありませんでした。
女性のスカートはさらに幅が狭くなり、14年ごろにボビンスカートと呼ばれます。歩幅がかなり狭くなったため赤ちゃんのようなよちよち歩きになったそうです。さすがに不便だったらしく、16年には廃れました。
男性のスーツ(ラウンジスーツ)は現代とあまり変わりありませんが、礼装は黒の燕尾服やフロックコートです。帽子もシルクハットが廃れ、山高帽やカンカン帽です。
1912september 1914april 1916may
MINOLTA DIGITAL CAMERA MINOLTA DIGITAL CAMERA
↓1910年~1919年の衣装を紹介
Lily Elsie1910 Woman in greenhouse1910
Blind stenographer using dictaphone1911
Ethel Manila Sterling, c 1913 Nina Napier1913
Woman wearing red dress1915 
Woman standing in flowering bush1915
2677419397_810344ff35_o
Two women1917
July 9, 1918

・1920年代ごろ
戦争を契機に女性のファッションが大きく変わります。髪を短くしてパーマをかけ、スカート丈が膝下に。腰のくびれを強調するデザインがなくなり、ゆったりとしたワンピースが主流になりました。帽子も装飾が抑えられ、30年代以降は実用的なファッションになります。女性がズボンを履くようになるのは、1940年代以降です。
対し、男性のスーツは女性ほどの変化がありません。19世紀半ばにはすでに完成したデザインだったのだとわかります。
1920tailleur21920年
insidefront insideback
↑1928年の広告
Wiktorja S. Dembowski1920 The Happy Couple1924
Norma Shearer1927 7638479560_6c97f5c540_b
↑上が20年代前半、下が20年代末。スカート丈がかなり短くなりました。

ファッション(ドレス)と流行その1*その2*その3*その4

スーツの歴史【背広・紳士服・ジェントルマン・イギリス】も参考にしてください。さらに詳しく紹介しています。


ミス・ポター [DVD] 赤毛のアン アンの青春 特別版 [DVD] 秘密の花園 [DVD]
↑エドワード朝を舞台にした映画。どれも衣装や背景が美しいです。