・1820年代ごろ
摂政時代(リージェンシー)。古典「高慢と偏見」の時代。
女性は初期は映画、高慢と偏見のヒロイン、エリザベスの衣装そのままです。ドレスは後半になると広がり、肩袖も膨らみます。
男性はぴったりとしたパンタロンとテールコート。これもダーシー卿そのままの衣装です。
・1830年代ごろ
女性のドレスの袖肩が大きくなって横へ広がり、ドレスの丈が少し短くなります。ヘアスタイルも縦と横へ突き出してます。
・1840年代ごろ
ヴィクトリア朝初期。ディケンズの小説が舞台の時代。
女性のドレスの肩と袖はしぼみ、髪型も縦カールを下へ垂らして上半身がスッキリ。代わりにスカートがさらに膨らんでます。クリノリンはまだ登場していませんから、ペチコートを幾重にも着ていたのでしょう。
男性の衣装がたくさんあったので紹介。スーツのズボンが少しだけゆったりし、コートの丈が長くなります。色も落ち着いていますが、女性のファッションほど大きな変化はありません。
・1850年代ごろ
54年にロンドン万国博覧会が開催。
ドレスの裾がさらに巨大化。クリノリンが登場したころです。55年(上)で大きかったのが、59年(下)でもっと大きくなったため、モデルの顔が小さく描かれています。構図に収まらないから仕方ないですね(苦笑)
・1860年代ごろ
女性の衣装、年代の初めはまだクリノリンが大きかったですが、67年はボリュームが減っています。ドレスの前側がなだらかになり、釣鐘のように大きく膨らんでいたスカートはありません。わずか数年でがらりとファッションの流行が変ったのがわかります。
男性のズボンがさらにゆったりし、体の線を強調するようなデザインは消失しました。色がさらに落ち着きましたが、スーツはまだ上下の色違いが主流です。
↑1864年⇒1868年の肖像写真。わずか4年でスカートの裾がかなり細くなりました。
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高慢と偏見の映画版。自然と衣装がとても美しかったです。
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↑ディケンズの代表作。ヴィクトリア朝の下層階級の生活を知ることができます。