・1900年代ごろ
ヴィクトリア朝が終わり、エドワード朝(エドワーディアン)に。小説「赤毛のアン」とベル・エポックの時代です。
90年代同様、スカートをシンプルにして、上部へボリュームを出しています。服装より帽子へ重点が置かれ、造花は羽根、つばもかなり広くなりました。女性の髪型もボリュームがあり、玉ねぎの形のように膨らみます。ポンパドゥール夫人(ルイ15世の愛人)をモデルにしたため、ポンパドールヘアと呼ばれます。
↓1900年~1909年の衣装を紹介。
・1910年代ごろ
第一次世界大戦(1914-18)があった時代。戦場へ行った男性たちの代わりに女性たちが働き、一気に社会進出しました。戦争末期と終戦直後はファッションらしい服装のイラストや写真がありませんでした。
女性のスカートはさらに幅が狭くなり、14年ごろにボビンスカートと呼ばれます。歩幅がかなり狭くなったため赤ちゃんのようなよちよち歩きになったそうです。さすがに不便だったらしく、16年には廃れました。
男性のスーツ(ラウンジスーツ)は現代とあまり変わりありませんが、礼装は黒の燕尾服やフロックコートです。帽子もシルクハットが廃れ、山高帽やカンカン帽です。
↓1910年~1919年の衣装を紹介
・1920年代ごろ
戦争を契機に女性のファッションが大きく変わります。髪を短くしてパーマをかけ、スカート丈が膝下に。腰のくびれを強調するデザインがなくなり、ゆったりとしたワンピースが主流になりました。帽子も装飾が抑えられ、30年代以降は実用的なファッションになります。女性がズボンを履くようになるのは、1940年代以降です。
対し、男性のスーツは女性ほどの変化がありません。19世紀半ばにはすでに完成したデザインだったのだとわかります。
1920年
↑1928年の広告
↑上が20年代前半、下が20年代末。スカート丈がかなり短くなりました。
※スーツの歴史【背広・紳士服・ジェントルマン・イギリス】も参考にしてください。さらに詳しく紹介しています。